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最近のビジネスマンは仕事にロマンを忘れていないか? (2004/04/06)

 30年以上にわたって「プランナー」という企画業務を続けてきた僕は最近、業務にマイクロソフトの「Visio(ビジオ)」という“発想支援ソフト”を使うようになった。その理由は、15年ほど前にマッキントッシュで使っていたソフト「インスピレーション」の再来だからだ。

 当時、僕がそのソフトを選んだのは膨大なアイデアや資料の整理をサポートしてくれるソフトが必要だったからだ。ところが、このソフト上に資料をそろえて、アイデアを出し、企画書とプレゼンパネルを作り上げていくうちに、このソフト自体が仕事の面白さを倍増してくれたのだ。

 そして時が経ち、「最近のビジネスマンは仕事にロマンを忘れてはいないか?」と思い始めていた矢先、Visioに巡り会った。早速使い始めた途端、ドキドキしながら仕事に取り組んでいた昔の感情が蘇ってきた。「誰も出したことがない企画を考え出したい」という想像力の復活だ。この意欲の盛り上がりを、企画を志す人たちにぜひ伝えたいと思い、こうして新連載を始めることになったという次第だ。

 まず今日は、同じマイクロソフト社の「ワード」とVisioを組み合わせて情報を再利用する方法を紹介しよう。

 企画というのは「なんとなくこんな感じ…」という発想から始まる。その後、具体的なアイデアや資料などを肉付けしていくわけだが、その“肉付け資料”探しに苦労することが多い。

 僕の場合、新聞・書籍などの原稿や企画書の下書きは、すべてワードで書いている。連載原稿や企画書は1年で数十万文字にもなるが、その中には1回は使ったものの、まだまだ使えるアイデアや資料がわんさか眠っている。それら“お宝の山”をなんとか再利用できないだろうか、と以前から思っていたところ、Visioにおあつらえ向きのアドオン(ソフト拡張)機能があった。ワード文書内の各文節をカードのように切り分けてVisio上に表示し、使いたいところだけ再編集できる、という機能だ。この活用手順を簡単に説明すると…。



(1)企画のキーワードをいくつか考える。そして、そのキーワードを検索語に、ウィンドウズの検索機能を使ってパソコン内にある該当のワード文書を抽出する。

(2)Visioのワード対応アドオン機能を使い、検索したワード文書の中から企画案に該当するセンテンスを選び出し、Visio上で5W1Hの項目別に整理する。このとき、それぞれの項目に複数のセンテンスがあってもかまわない。

(3)各項目にまとめたセンテンスをつなげてストーリーを組み立てる。たとえば、Who(Aのようなライフスタイルの人たちは)、Why(Bに関して困っているから)、What(C案を)、When(Dのような時に)、Where(Eのような場所で)、How(Fのような方法で)提供すれば大変喜ばれる−といった具合だ。こうしたストーリーを5、6個作り出すと良い。その後、(a)マーケットニーズがあるか(消費者が望んでいるか)(b)技術面、コスト面などで実現性があるか(c)オリジナリティーがある(他に競合商品がない)か−の3条件に照らし合わせて企画案のスクリーニングを行う。

こうした作業を通して感じるのは、われわれ人間は何度も同じことを思いついてはすぐに忘れる動物だということだ。同じような“自分的ロマン(夢)”を、手を変え品を変え企画書にしているのが企画マンなのかもしれないし、それでもなんとか新しいことを考え出そうと頑張っているのも企画マンなのかもしれない。

2004年3月1日掲載

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